文科省、不登校高校生に遠隔授業 単位の半数近くを自宅で取得可能(8/24付共同通信記事)

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https://nordot.app/1067379620646666821?c=302675738515047521

さて、記事の概要をざっくりとご紹介すると、36単位を上限として、自宅で遠隔授業を受けて単位取得することを認める方針を決めたとのことです。この36単位というのは、卒業に必要な単位数(74単位)の半分近いものになります。更にいうと、小規模校では他校の授業を遠隔で受ける際に更なる配慮(教員の配置条件)も行うようです。

背景事情としては、2021年度に集計した文科省の調査で、不登校だった高校生は約5万人で新型コロナ前の水準とほとんど変わらなかったそう。対して小中学校における不登校が24万人以上と急増していて、高校段階での対策の必要性が高まっていたとのこと。

この記事を読んでいて疑問に思ったことが3つあるのでそれぞれ取り上げていく。

そもそもの負担の話

Yahoo!記事の中で専門家によるコメントもついているが、本当にこの通りだと感じます。

コメントしている専門家は坂東太郎氏で十文字学園女子大学の非常勤講師とのこと。

コロナ禍での全員オンラインだけでなく、ハイブリッド型やハイフレックス型の授業を取り上げてくださっており、これらは原則としてオンライン受講生側に不利益が生じないように設計されていたことを指摘しています。ここで特に全日制の場合、現時点では投稿した生徒を前提として授業展開をしており、これは当然の対応になるわけです。
しかし、ここで少数(と想像される)オンライン参加者に同程度のリソースをどう割くのかという極めて難しい問題が立ちはだかることを指摘してくれています。

生の授業での空気感と画面越しではやはり状況は違います。指導する側も配慮しなければいけないことが増え、本来の授業の進度や内容への影響など、気になることは少なくなさそうです。もちろん、教員側としたら努力はするのですが‥

小中学校段階での不登校

そもそも増え続けている小中学校段階での不登校はなぜなのか。

実はこの点が解決できれば、高校の段階でそもそも配慮しなくていいのかもしれないと感じてしまいます。

複雑化しすぎた現代社会で、課題も多く、その種類も増えたので数そのものが増えるのも理解はできますし、やむを得ないかもしれません。

一方、社会に出ることを考えて様々な指導を行っている教員の姿も多数見てきました。

意味や意義を感じる指導も、すれ違いによってトラブルに発展することも増えているように感じます。

リスクになるのであれば、そもそもリスクをとらなくなってしまいます。

どこかで誰かがやらなければならないことだと思うのですし、現在の家庭・家族で解決できればいいのかもしれませんが、結果として子どもからすると突然目の前に壁がドーンと立ちはだかるというようなことにもなっているのかもしれません。

高校は義務教育ではない

今回の話題は高校生が対象となっています。

そもそも、高校は義務教育ではなく、通信制や定時制の高校もあります。

Yahoo!のコメントにもこのあたりの指摘もありました。

「年欠オーバーしても単位を取らせろというモンペ」という表現もみかけましたが、教員側の気持ちもわかります。

助けるから甘えるという趣旨の記述も見かけました。

もちろん、本当に困っている人は助けることについては必要だと思います。

まとめ

今回は高校生への対応ということで記事にしました。

コロナ禍で半ば強制的にできることがわかったオンライン授業。

いい面ももちろんあります。

「コロナ前には戻れない」という表現は良く目にしますが、今回の件もその1つなのかもしれませんね。

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