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実験・観察に対する考え方

最初に勤務したのは公立校でした。

そこで勤務していた同僚の理科の先生(講師を1人を含む3名)はいずれも実験は絶対に必要だしやらせるべき、という考え方の持ち主でした。

準備も片付けも大変だし、予備実験もして生徒がつまずきそうな作業を洗い出す。

そしてそのハードルを超えやすくするために工夫をする日々に追われました。

教科書に掲載されている実験は道具がない場合を除いて全てやってきました。

またベテランの先生方からも知恵を拝借してきました。

・どうやったら生徒が操作しやすいのか
・どうやったら生徒が失敗しにくいのか
・どうやったら結果を比較しやすいのか
・どうやったら理解につなげられるのか

こんな観点でずっと考えてきました。

単純に知識の定着であれば、図を使いながら説明して繰り返したほうがいいのではないかと思ったこともありました。

この考え方も1つですし、器具が揃っていない学校では本当にそうせざるを得ないこともあると思います。

ですが、やっぱり実験や観察ってとても意義のある活動です。

理科という教科は実は5教科(国・数・社・理・英)の中でも唯一の実技教科です。

そのため、通信制大学を利用しても通信学習のみを利用して免許を取得することは実はできません。

必ず、スクーリングなどと併用して実験の単位を取得しなければいけないからです。

実技という観点で考えると、やはり実際に手を動かし、体験を通して学んだことは座学とは違う定着のしかたをすると感じています。

生徒の記憶に残っていることが多く、実験や観察の体験から遡って知識を引っ張り出してくるという過程もたどることができるのは、やはり他の5教科にはできない強みだと考えます。

最初の公立校以外の学校でも、とにかく実験をやらせるタイプの学校はやはりありました。

大学附属校は特にこの傾向が強く、むしろ実験ありきで年間のカリキュラムを考えている学校もあるといっても過言ではありません。

しかしその一方で実験の意義はわかっていてもなかなかできない学校もあります。

校内のカリキュラム的に、単位数的に恵まれていない学校もまだまだあります。

単純に時間が足りないという学校になります。

あるいは生徒募集のために、とにかくまずは実績を出すために机の上の勉強に力を入れている学校もあります。

またはそもそも実験設備が少なく、物理や生物などの他科目と共同で場所を使っている学校もありますし、1学年が15クラス近くあって場所が足りないというハード面の問題を抱えている学校もありました。

学校によって事情は様々ですが、実験・観察をやりたくてもやれない学校があるのは事実です。

生徒からすれば、実物をちょっと見るだけでも記憶に強く残ることもあります。

特に化学実験の場合は色の変化が鮮やかな場合も多く、興味をもつきっかけも多かったりします。

何よりも生徒ためにどうにかしたいと思い、このブログを立ち上げました。

国の根幹を支えているのは教育だと思っているので、日本の科学力のためにも、どうにか貢献したいと思っています。

実験・観察のハードルを下げたい

上でも述べましたが、実験や観察の準備と片付けってかなり大変ですよね。

私学で実験助手がいる場合や、公立校でも理科支援員などがいる場合には負担が激減すると思いますが、ただでさえ人手不足の現状でそこまでの人員が配置されている学校は少ないと思います。

加えて、予備実験の段階でうまくいかなかった場合に実験そのものをやめてしまう先生も少なくありません。

うまくいかなくてむしろ生徒を混乱させてしまうくらいならやらないほうがマシ!

そう考える先生もいらっしゃいますよね。

そこで自分自身がどうやって実験を改善してきたのか、そんな観点で動画も交えて解説していきたいと思いました。

論より証拠、うまくいっている動画が目の前にあればやってみようという気持ちが大きくなるのではないか。

ちょっとした手順を加えるだけで結果が見違えるようにわかりやすくなることも往々にしてあります。

このブログでは「実験を運営する先生目線」でコツや工夫をできる限り紹介していきたいと思っています。

教員生活も10年を経過し、中堅とよばれる年齢も見えてきました。

そんな中で、自分自身が若手をフォローするということを意識して職場でも勤務する機会が増えてきました。

しかし自分の勤務校だけでできることは限られています。

そこでブログを通して情報発信をしようと思ったというのもブログ立ち上げのきっかけだったりします。

経歴

首都圏内の大学を卒業後、教員採用試験に合格。

公立校で複数年勤務したのち、私立学校への転職活動を開始。

私立学校の多種多様さを痛感し、自分が本当に譲れない勤務条件は何かと考え始める。

途中、非常勤講師のかけもちや塾講師なども経て、現在の勤務校へたどりつく。

取得免許状

◆小学校

◆中学数学

◆高校数学

◆中学理科

◆高校理科

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