教員不足、国会内で緊急集会 増員や処遇改善求め提言(5/17付記事)ほか

学校

最近は更新がしばらく滞っていただけでなく、ずっとネガティブな要素の記事が多かったのですが、少しずつ風向きが変わってきているのかもしれません。

本日ご紹介する記事(2つ)はどちらかというと朗報の部類に属する(属してほしい)と期待してしまいます。

教員不足が話題になって久しいですが、ここに来てもしかしたら潮目が変わるかもしれないきっかけの記事と国会内での動きをご紹介します。

学校のマンパワー拡充「義務教育のコストが変わる」 萩生田氏(5/11付 教育新聞記事)

私がこの記事を知ったのはこのツイートがきっかけでした。

有料記事が多い教育新聞の中で無料記事だったことにまず衝撃を覚えました。

もちろんそれだけではなく、内容としても好感をもてます。

国債を発行してでも、予算を出すべきというスタンスの記事です。

教育新聞のインタビューに応じたのは(記事執筆時点で)前文部科学大臣であり、現在は政調会長である萩生田光一氏。

そもそもは自民党の政策提言である「令和の教育人材確保実現プラン」が取りまとめられたことに起因するものです。

内容を抜粋すると

  • 中学校35人学級の実現
  • 小学校高学年教科担任制の強化
  • 通級による指導体制等の充実
  • 主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭、事務職員等の充実
  • 支援スタッフの抜本的配置拡充

となっています。

いずれにしても以下の発言は少し心強く感じるのではないでしょうか。

「秋の臨時国会でできるものがあれば、前倒ししていきたい。現状よりも大きな金額が必要になるが、義務教育のコストが変わることを社会全体で認めていかなければならない。この改革は財源があってもなくてもやらなくてはならないのだから、当面、臨時国債を発行してでも前に進むべきだ」

https://www.kyobun.co.jp/news/20230511_06/

また、下記の言葉もかなり頼もしいです。

「学校における働き方改革は、何か一つやれば解決するものではない。教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境を整備するのがわれわれの最大の目標。持ち帰りで苦労している教員がいる実態もわれわれは十分承知している。(文科省の教員勤務実態調査による)数字だけでは出てこない、隙間で苦労している教員がいることを前提の上で、改革をしようと思っている」

https://www.kyobun.co.jp/news/20230511_06/

最近ではたなかまさおさんの裁判の話もありました。

ようやく改善の方向に動き出そうとしているのかもしれません。

もっとも、どこまで、どのような方向に改善されていくのかは注視していかなければならないと思います。

教員不足、国会内で緊急集会 増員や処遇改善求め提言(5/17付 共同通信記事)

東京新聞で掲載されている記事はこちら

Yahoo!ニュースでも報じられ、各種専門家からもコメントがついていました。

専門家も一般人も、どちらの世論も動いている印象です。

この記事の最後は以下のように結ばれています。

出席した校長会幹部らから「担任が配置できないこともあり、義務教育の根幹が揺らいでいる」といった声が上がった。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/250590

学校運営上のトップである校長先生からすると、担任を配置することができないのは死活問題でしょう。

おわりに

教員の処遇改善にしても、働き方改革にしても、少しずつ議論がなされているように思います。

議論が進んでいるかどうかは別として、議論をしなければならないというか、世論形成が進んできたというような感はあります。

しかし。教員の働き方改革や処遇改善には5000億円とか1兆円規模の予算が必要になるというような記事も見た記憶があります。

教職調整額の増加でお茶を濁したような改善になるのか、働き方改革とセットになるのか、それとももっと待遇が改善していくのか‥

注意深く追っていく必要があります。

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