2024年度が始まって日本の教育現場を揺るがした報道として記憶されることになるのではないでしょうか。
そもそも、最初の報道は以下のようなものでした。
他にも多数の報道があると思いますが、手っ取り早く2回の報道記事を見つけることができたメディア媒体からひとまず引用させていただきたいと思います。
どちらもMBSnewsのものになります。
まず、そもそもの第一報はこちら。
中3「クラス分け」やり直しで臨時休校…“人間関係の問題あったが配慮足りず”学年集会で生徒たちに経緯説明 滋賀の中学校(4/9付記事)
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20240409/GE00056636.shtml
そもそも、滋賀県の守山市立守山南中学校で4月5日、新学年となるのにあわせて3年生のクラス分けを発表しましたが、人間関係の問題への配慮が足りず、臨時休校とした、新学期初日の4月8日、3年生全員(11クラス・381人)を臨時休校として、1・2年生のみで始業式を行ったということでした。
なお、この人間関係への問題については「保護者からの指摘で分かり」という報道があっています。
11日まで2年生の時のクラス編成で授業を受けるなどの対応をしてきた、ということです。
なお、この後にも実はもう一悶着ありました。
それがこちらの記事になります。
中学校クラスの再編成が再び延期 市教委「すべての生徒たちの不安等の気持ちに留意して取り組んでいる」 滋賀・守山市(4/11付記事)
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20240411/GE00056693.shtml
ということで、10日に予定されていた再編成のクラス発表も延期となり、12日のハッpy法となりました。
一応、この学校、2年制が11クラス381人いるということで、なかなかマンモス校なのではないかと思います。
これ以降、様々な報道やインターネット上の反応などを踏まえて少しまとめていきたいと思います。
まず、そもそも保護者からの指摘で判明したという件について。
こちらも微妙な表現で、詳細がわかりません。
もちろん、一定の保護者の意見で、必要以上に取り上げられすぎたというものの見方もあるでしょう。
この場合、見方によっては保護者の言いなりになったとか、そんな反応もインターネットやSNS上ではちらほらみかけました。
もちろん、重大ないじめの後だったとか、そういうものについて失念していた可能性もあるでしょう。そうはいっても、いじめ問題など生徒指導案件であれば、クラス分けを担当する学年団も忘れるということは低いようにも思いますが‥
実際に自分が担当したときに直前で気づいて部分的にクラス分けをやり直した事例としては、血縁者が同じクラスにいた、ということがありました。もちろん、双子とかわかりやすいものは複数クラスがある場合には離すと思うのですが、従兄弟レベルを離すということを失念していたのです。
もちろん、この血縁者を離すというのも、例えば単学級であれば事実上は不可能でしょうし、特に分けなければいけないという厳格な定めがあるようなものでも無いとは思うのです。
気になるのは、今後の日本の教育の行く末です。
今回の事例が広く世間に知れ渡ってしまったため、自年度以降、下手をすると同様に過剰な要求をしてくる保護者が出てきてしまうのではないか、ということ。
もちろん、様々な配慮はあって然るべきだとは思います。失念していたのだとすればやり直しという判断は英断という側面はあると思いますが、保護者からの過剰な要求だったのか、本当に学年団の失念で問い合わせに妥当性があったのか、そのあたりのバランス感覚が気になってしまいます。
今後、追加の報道があればまた取り上げたいと思いますが、見方によっては日本の教育業界に対して少なくない影響を与えかねないとも感じています。