教員採用試験の小論文では対策をすればするほど書くことが決まってきます。
これはどんな小論文のテーマに対しても言えます。
1つの小論文のテーマを掘り下げて書くと、その内容が他のテーマでも有効な場合が多いのです。
自分の中で型が決まってくると、ネタの使いまわしが可能になります!
これは悪いことではなくて、教育上の指導は多面的なものだからこそ必然的なことなのです。

最終的には小論文対策が面接対策につながります!
教員採用試験の小論文の型
テンプレート
【第1段落】
・社会背景を踏まえた問題の受け止め
・必要な能力や行う実践の方向性に触れながら第2段落へつなぐ
【第2段落】
◎大テーマ1の提示
・対策や理由その1
・対策や理由その2
・対策や理由その3
・etc…
【第3段落】
◎大テーマ2の提示
・対策や理由その1
・対策や理由その2
・対策や理由その3
・etc…
【第4段落】
・まとめ
・字数に余裕があればもうワンプッシュ(テーマ3)を端的に
・課題内容に回帰りながら抱負を述べて結ぶ
第2段落と第3段落の内容は、方向性が違う観点から書きましょう。
授業中の取り組みと学級経営のようにします。
どちらも同じ内容(または近い内容)を書いてしまうと教員としての対応力の広さをアピールできなくなります。

教員転職マン
最近は問題文の中に「授業中の取り組みで実践すること」など限定的なものも増えてきていますので注意してください!
テンプレートの使いまわしは悪くない
なぜ世の中にテンプレートというものが存在するか。
それは万人が見て一定の共通理解がとれるからです。
論理展開が決まった型になってくるのはある意味で必然です。
テンプレートの使いまわしは悪くありません。
逆にこの書き方を通して論理的に説明する習慣をつけると良いでしょう。
2013年度の東京都教員採用試験(小学校全科)の小論文
それでは具体的に解説していきましょう。
次の事例を読み、下の問題1及び2についてそれぞれ論述しなさい。
A小学校では、今年度の指導の重点を「児童の自発性や自主性を育む教育活動の充実」としている。4月から第3学年の学級担任となったB教諭は、「自分からすすんで行おう」、「時間を守ろう」を学級目標に、全力で学級経営や生活指導に取り組んできた。5月になり、B教諭は、自分の学級の児童数名が、授業開始のチャイムが鳴り終わった後に、廊下を走って教室に戻ってくることが気になっていた。5月下旬のある比、B教諭は、高学年の児童が、下校間際に校庭に放置されていたポールを拾い集めている姿を目にした。調べてみると、ポールはB教諭の学級の児童が校庭に放置したものであることがわかった。その日の学年会では、最近の学年の子どもたちの生活規律が話題になった。
なお、問題1と問題2を別々に論述するのではなく、近年の形式1050字にまとめて記述しています。

以下の文章の著作権は教員転職マンにあります!
現代社会は変化が激しいだけでなく、グローバル化が進み、国際競争が加速するとともに、異なる文化との共存や国際協力の必要性が増大している。そのため他者と協力することや、自ら情報を集め、考え判断し、自主的・主体的行動することが必要不可欠である。近年、社会全体の規範意識の低下や、子どもたちの自ら考え行動する力の低下が叫ばれている(ここまで社会背景を踏まえた課題の受け止めと必要な能力)。これらのことに対して、私は以下のように学級経営に取り組んでいく(第2段落へのつなぎ)。
授業中について(大テーマ1)は、特に図画工作、理科、家庭家等の実技教科を中心にルールを守ることの必要性を確認し、その中で更に自ら工夫して楽しむ雰囲気を作る(方法その1)。理科の活動であれば、器具の使い方や安全に関する注意などを守るという大前提のもとで児童が思いついたことや疑問に思ったことなど、個々に解決できるように一人一実験や可能な限り小グループでの実験・観察活動を計画する(方法その2とその理由)。また、実験・観察活動そのものの回数を増やし、児童が自ら考え、主体的に活動する機会を増やす(方法その3)。授業の展開も問題解決的な学習を心がけ、日頃の学習活動から自ら主体的に考える習慣を養う(方法その4)。更に、自分が工夫したことや考えたことについて計画的に記録し、まとめ、記述する活動を増やす(方法その5)。これらの活動を通して児童どうしがお互いに認め合い、主体的に活動するとともに、達成感を感じるとともに自信を得て更に自主性を育む好循環を形成する(補足その6)。
学級活動について(大テーマ2)は、クラスの全児童が他人ごとではなく自分ごととして物事に取り組めるようにする(方法その1)。学年当初の学級目標についても、クラスの児童が意欲的・主体的に考え、意見を出し合って決定させる(方法その2)。また、目標を達成するための方法を議論したり、お互いに注意しあったり助けあったりしながら生活していく雰囲気を作る(方法その3)。できたことについては、しっかり認め、ほめることを行う(方法その4)。自分たちが計画し、行ってきた活動について振り返らせる時間を学級活動の時間などを利用して定期的に確保する(方法その5)。常に教師主導ではなく、子どもたちを信じて子どもたちを見守りながら、多少の困難は伴ったとしても任せる(方法その6)。このような活動を行っていることを、学級通信を通して保護者の方々にも伝え、家庭でもできることは自分でさせたり、積極的にお手伝いをさせたりするように協力を求める(方法その7)。
以上のような実践を中心に、私は担任として子どもたちの規範意識を高め(課題への回帰)、主体的に活動し、他者と高め合いながら生活できる(ワンプッシュ)ようにする。私は生徒の可能性を信じ、一人ひとりの生きていく喜びを見つけられるよう模索し続けていきたい(抱負)。(1017字)
今回は本文中のキーワードを太字にするとともに、それぞれの文章の役割を赤太字で挿入しました。
このように見ると本当にテンプレート通りで、あとは内容をどのように乗せていくのかというのがわかると思います。
前回の記事では色分けしながら書いた意図を説明しました。
こちらもご参照ください。
合わせて読みたい
合格に近づく教員採用試験の小論文の書き方
https://kyouin-tenshoku.com/2020/05/31/01-24/
ネタの使い回しは必然的
自分自身が理科が得意なため、実験や観察を増やすというのは武器にしています。
この内容はどんなテーマでも使えると思っています。
・自分ごととして捉えさせる
・実感をもたせる
・ルールや規範意識を養う
・他者とのコミュニケーションをとる
・共同で作業させる
・達成感を感じさせる
・生物教材で生命尊重を意識させる
こんなにたくさんのテーマにつながります。
1つの実践には様々な教育的な意味合いがあるわけです。
人によって得意分野があると思うので、自分の中での武器を探して下さい。
逆に、理科を苦手とする人が実験や観察を増やすと書いてしまうと、小論文の内容を踏まえて面接を行う自治体では痛い目を見ることにつながります。
また、普遍的にどんなテーマでも書ける実践も上の文章中にたくさんありますね。
・問題解決学習
・主体的な学び(活動)
・対話的な学び(活動)
・認めてあげる、褒めてあげることで自己肯定感
・達成感
・振り返り活動
・保護者と協力
これらが大テーマになることは少ないと思いますが、理由や補足として小論文に書かれることは多いはずです!
自分も、小論文対策でさかのぼって過去問を解いたのは3年分です。
逆に、それ以上さかのぼっても書くことがだいたい決まってきてしまうのです。
これらの指導のつながりが見えてくると面接の場でも回答に困らなくなります。

何種類も過去問を解くのではなく、1つのテーマで深く作成することを何回か繰り返しましょう!
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